ループス腎炎で入院中、どうしても戦うことになる第一の壁・塩分制限、さらに戦いが厳しくなると立ちはだかる第二の壁・水分制限があります。私自身、SLEによるループス腎炎での入院生活の中で、この制限と戦い無事退院を迎えました。その中で編み出した、制限生活を乗り切る(地味な)サバイバル術を皆さんに共有したいと思います。
SLE発症までの経緯はこれらの記事で詳しく書いています。
こんなに違うの?|塩分6gと5gの残酷な壁
入院生活を送る中で、唯一の楽しみと言ってもいい食事。入院当初は塩分6gの食事を出してもらっており、初めての病院食が意外と美味しく、たま〜に「鰻」まで出ることに心躍り、味気ない入院生活の中で気分を上げてくれるのが食事の時間でした。
しかし、腎臓の数値やむくみがなかなか改善しないことから、塩分制限は6gから5gへと引き下げられました。
たった1gされど1g。
塩分制限が6gから5gになった途端、汁物はメニューからほぼ姿を消し、6gなら出ていた「鰻」は、5g制限になると代替メニューへと切り替わりました。
入院当初の3週間は6g食を食べて、意外と病院食いけるじゃん!と期待していた分、落胆も大きかったです。
そんな中、私の食卓に現れたのが、白米+魚の丸焼き(塩気なし・大根おろし添え)+蒸かし芋という、質素の極みのような献立。思わず笑いながら写真を撮り、私はこれを親しみを込めて
「昔の食事」
と名付けました。
そして、自分の身体求めているのはこれだ、と折り合いをつけて素材の味を楽しみました(笑)

制限を「パズル」に変える!|病院食アレンジ術
ふりかけなどの持ち込みも制限される中、いかに食欲を刺激し、完食するか。私が考え出した制限をパズルのように乗り切る「創作料理」を紹介します。
海苔×焼き鮭で「手巻き寿司気分」
塩気のない焼き鮭と海苔が出た日はチャンスです。海苔にご飯と鮭を巻いて、心の中で「手巻き寿司」を演出。工夫次第で、味気ない献立もちょっとしたエンタメに昇華しちゃいます。
野菜スープで「即席雑炊」
味気ない白米を、スープという貴重な水分と一緒に摂ることで、悠々と完食できます。汁物は水分量にカウントされないの…?と、頭のどこかで思いつつ、ありがたくいただいていました(笑)
ゆで卵の「サラダ・リメイク」
口の中の水分を奪う食材トップ争いの常連、ゆで卵。朝食でよく一緒に出るサラダと混ぜ合わせるのが正解です。水気を帯びて喉を通るようになり、食べやすさが段違いになります。
水分制限300mlを乗り切る|「渇き」との付き合い方
もっとも過酷だったのは、水分制限が1日300mlまでとなった時期です。600mlから始まった水分制限は、しぶといむくみに対処するため300mlまで引き下げられました。喉の渇きとどう向き合うか、私がたどり着いた具体的なコツを共有します。
「飲むヨーグルト」はただのドリンクではない
大量の薬を飲むにも水分が必要、でも飲める量は決まっている……。
そこで私が編み出したのが「朝食の飲むヨーグルトで薬を流し込む」という作戦です。水分量にカウントされてしまう「飲むヨーグルト」は、ただ飲むのはもったいなさすぎる。
特に朝に飲む薬が多い場合が多いと思いますので、朝の薬はヨーグルトで流し込こむことで、貴重な1ccを無駄にせず、かつプレドニンの苦さを包み込んでくれる。まさに一石二鳥のライフハックです。
渇きを最小限にするルーティン
喉が乾いたら、まずうがい。その後はマスクをして過ごし、自分の呼気で保湿する。
このルーティンで午前中を耐えると、自然と午後の水分量に余裕ができ、一日を乗り切れることを体得しました。これが300ml生活の必勝法でした。
朝の「全粒粉パン」への対処法
入院中のパン、特に全粒粉パンは強敵でした。どうしても喉を通らない日は、病院の外のベンチへ行くという「抜け道」を作っていました。

窓際で待つスズメさんたちに、少しだけお裾分け。食べ切れなかった罪悪感と制限生活の過酷さを癒してくれる、貴重な心の拠り所でした。
※栄養バランスを考えられた献立ですので、本来は完食が望ましく、推奨はしません…!
制限を工夫に変えて、自分らしい入院生活を
最初こそ落胆の連続でしたが、工夫を繰り返すうちに、不思議と厳しい制限にも身体が適応していきました。
入院という理不尽な状況でも、自分のコントロールできる小さな楽しみを見つけることが、心の拠り所となり、病気を受け入れ生きていく基盤になります。
また、SLEの入院は一生続くわけではありません。ずっと病棟にいると外の世界を忘れ、自分が外でどんなふうに過ごしていたかすら忘れてしまうこともあります。
それでも退院の時は訪れます。

たまには外で自分がどんな生活をしていたかな〜と思い出して、元気な自分、活動してる自分をイメージしてみてください。
今の辛い生活もポジティブに捉える気力が湧いてくるかもしれません。
今、同じように制限生活と戦っているあなたに、少しでも楽になれるヒントが届いていたら嬉しいです。
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