身体からのSOS、初めての入院
新卒入社して1年目が終わる頃、私の身体にいくつかの小さな変化が現れました。
微熱、むくみ、だるさ。
当初は「仕事の疲労が蓄積しているだけだろう」と考えていましたが、近所のクリニックでの血液検査で腎臓の数値を指摘され、大学病院を紹介されることになりました。

大学病院の受診日までの2週間、症状は徐々に進行しました。
- 顔面に現れた紅斑
- 口内炎
- 日々変化する関節の痛みと強張り
ネットで情報を検索し、自分の症状を照らし合わせると、素人目にも「SLE(全身性エリテマトーデス)」の疑いがあることは明らかでした。
予約日の2日前、少し息苦しさを感じたためクリニックへ相談。
そのまま急患として大学病院を受診しました。
即日入院が決まり、数週間後、正式にSLEとの診断が確定しました。
診断が下された時、不思議と特別な動揺はありませんでした。
「やはりそうか…」という納得感の方が強かったように思います。
終わりのない検索と、答えのない不安
当時の私は、とにかく情報を集めました。
入院中のベッドで、夜な夜なスマホを眺めては、ネット上のあらゆる情報に目を通しました。
検索すればするほど、命に関わるような重症例や、「ステロイド治療で寿命が縮まる」といった不安を煽るような情報ばかりが目に飛び込んできます。
特に、副作用による「ムーンフェイス(顔のむくみ)」がどれくらい続くのか、いつ元に戻るのかということばかりを考え、スマホと睨めっこをして過ごしました。
(※ムーンフェイスについては、また別の機会に詳しく書きたいと思います)

ただ、ネットの海を彷徨ううちに気づいたことがあります。
SLEという難病は、人によって症状の出方も重症度も本当にさまざまだということです。
ネット上の情報はあくまで「平均値」や「他人の症例」であって、必ずしも自分に当てはまるわけではありません。
その「情報の掴みどころのなさ」が、当初の大きなストレスでした。
それでも、一つひとつ知識を得ることは、自分の辿る経過を予測する材料になります。現実的な対応を一つずつ確認していくことで、私の心は少しずつ落ち着いていきました。
SLEと診断されたばかりのあなたへ
もし今、あなたがかつての私のように検索画面を彷徨っているのなら、どうか情報を鵜呑みにしすぎないでください。
ここで発信しているのは、あくまで私という一人のサンプルに過ぎません。
SLEと認定されている人は、日本国内に6万人以上いると言われています。
このブログ『1/60000の日常。』は、そのうちの1サンプルとして、私がどう病気と付き合い、日々を歩んでいるかを記していきたいと思っています。
今の私は、あの頃よりもずっと冷静に病気と付き合えています。
社会人として復帰し、妊娠、出産という選択もしました。
もちろん、寛解と再燃の可能性を考慮し、通院や服薬、体調管理は生活の一部として淡々と続けています。

「SLEだからできない」のではなく、「SLEがある生活の中で、どうやってそれらを実現していくか」。
私の生活は、病気になる前と大きく変わったわけではありません。
自分の身体の限界を把握し、それに合わせた調整を意識的に行うようになったのです。
これから起きることを過剰に恐れる必要はありません。
まずは目の前の事実を確認し、主治医と相談しながら、今の自分にできることを淡々と行なっていくことが大切です。
「病気になっても病人にはならない」

SLEを発症した頃、母から言われて意識していた言葉があります。
「病気になっても病人にはならない」
病名は人生のすべてを決定づけるものではありません。
これから、私の実体験に基づいた闘病記録や日常の工夫を、少しずつここに置いていこうと思います。
私の詳細な発症経緯については、こちらの記事にまとめています。
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